海外旅行には、パスポートが必須ですが、この管理についてはいつも悩まされてしまうものです。
基本的には、パスポートは自分の身分を証明する唯一のものなので、海外に滞在中は常に携帯が義務つけられています。
しかしながら、外出中での紛失や盗難などの恐れがあったりするため、ホテルの金庫等に預けることもよくあるものです。
とは言え、その金庫自体の安全性もマチマチで一概にこれがベストというのは難しいのが実情です。
そこで、今回は、海外旅行ではパスポートの管理は本当はどうするのがいいのかについて見ていきましょう。
また、紛失や盗難にあった場合にはどうするのかについても見ていきましょう。
海外旅行ではパスポートの管理はどうすればいい?
海外旅行に行くには、パスポートが絶対的に必要になります。
これがなければ、飛行機や船にも乗れませんし、日本を出国することもできないからです。
詳しくは、外務省のHPをご覧下さい。
海外に滞在中の場合には、通常ではパスポートが唯一の身分証明書になってきます。
一部の海外駐在者の場合には、在留証明等で身分を証明することもできるようですが、一般旅行者ではパスポートだけとなります。
このため、海外滞在中のパスポートの管理には充分に注意が必要になってくるのです。
そこで悩ましいのが、どうやって管理するのがいいのかということですよね。
まず、大原則を頭に入れておきましょう。
それは、海外滞在中には、「パスポートは常に携帯することが義務つけられている」ということです。
義務と言っても罰則規定などがあるわけではないのですが、事件等に巻き込まれた際に自分の身分を証明できないと不利になる恐れがあるのです。
最悪、逮捕・拘束といった事態にもなりかねません。
とは言え、現実問題として、パスポートの常時携帯には難しい面が多いのものです。
私なんぞは、ほとんど携帯してませんので。(汗)
現実的には、その場の状況によって臨機応変に対応するということが大事になってきます。
比較的安全度が高いとされているのは、次のような順序でしょう。
1.ホテルのフロントにあるセーフティボックスに預ける
鍵が二つのタイプで、一つがホテル側、もう一つが利用者側で管理するのがいいでしょう。
とはいえ、100%安全とは言えないので、ホテル自体の信用度等も考慮に入れましょう。
2.ホテルの部屋内のセーフティボックスに預ける
ある程度のランクになれば、部屋内にセーフティボックスがあります。
ただ、使い勝手が悪いものは避けた方がいいでしょう。
中に何も入れずに、2~3回試してみるのがお勧めです。
また、利用者が開けられなくなった場合に備えて、ホテル側で簡単に開けられるものもあります。
これだと、ほとんど意味がないので要注意です。
3.ホテルの部屋内のスーツケースに入れて鍵をかける
自分のスーツケースにさらにカバン等に入れて、二重、三重に鍵をかけるという方法もあります。
スーツケース毎、持って行かれる可能性もあるので、大きくて重たいものがいいでしょう。
4.肌身離さず持ち歩く
どこにも預けるところがない場合には、持ち歩くことになります。
この場合にも、紛失や盗難に備えて充分に注意しましょう。
特に、ビーチで遊ぶ時や夜の繁華街では注意が散漫になりがちです。
これらを総合的に考えて、最も安全な方法を選択することが現実的になります。
勿論、どうやってもなくなる時はなくなります。
そのため、それに備えて最低限、コピーだけは残るようにしたいものです。
海外旅行でパスポートを紛失したら再発行はどうする?
パスポートの管理は、どんなに注意をしていても、紛失や盗難が起こらないとは限りません。
そこで、万一のために備えて、対処方法をしっかりと把握しておきましょう。
まずは、冷静になって考えてみましょう。
いつ、どこでなくなったかを思い出すようにします。
あの日、あの時、あの場所で使ったのは確かだから、なくなったのはそれ以降かな、とか、あの場面でなくした、盗られた可能性が高い、というように時系列で考えていくと思い出しやすいでしょう。
紛失ならば、よく探すことで出てくるということも期待できます。
残念ながら、それでも見つからない場合には、次のような手順ですすめるようにします。
渡航先によって違いはありますが、基本的には同じと考えてよいでしょう。
1.現地の警察署でパスポートの紛失・盗難の届け出をする
パスポートを紛失したり盗難に遭った場合には、警察にその旨を届け出て『証明書』を発行してもらいます。
警察へ行くのは躊躇してしまうかもしれませんが、その後の身の振り方に関わってくる大事なことです。
どこへ行ったらわからない場合には、現地旅行会社のスタッフやガイド、ホテルのスタッフ等に確認しましょう。
2.日本大使館で紛失届を出す
次に、日本大使館でパスポートの紛失届を出します。
・1の証明書
・写真1枚(縦45mm×横35mm)
・その他参考となる書類(必要に応じて免許証等の本人確認や国籍確認ができるもの)
この際、紛失したパスポートの番号がわかると、スムーズな手続きができます。
この紛失届を出すことで、紛失したパスポートは失効します。
3.新規パスポートの再発行か渡航書の申請をする
紛失届に続いて、新規パスポートか帰国のための渡航書を申請します。
(1)新規パスポート
引き続き旅行を続けたい場合は、パスポートが必要になります。
ただ、再発行には数日の日数が必要になるので、必ず現地で確認するようにしましょう。
・戸籍謄本又は抄本(原本)、又は住民票の写し(6か月以内に発行されたもの)
・写真1枚(縦45mm×横35mm)
(2)渡航書
他の国には行かずに直接、日本に帰国する場合には、『渡航書』を発行してもらいます。
これは、いわば臨時のパスポートと言えるもので、帰国するまで身分を証明するものになります。
渡航書は、有効期間が1週間程度で、帰国した時点で失効します。
また、最短でその日のうちに発行できる場合もあるので、必ず現地で確認するようにしましょう。
とは言え、土日祝日等で大使館が休みの場合には無理ですが。
・戸籍謄本又は抄本(原本)、又は住民票の写し(6か月以内に発行されたもの)
・写真1枚(縦45mm×横35mm)
・その他日程等が確認できる書類(航空券や日程表など)
ここでネックになるのが、戸籍謄本又は抄本(原本)、又は住民票の写しです。
これを事前に準備、持参して海外旅行に行く人はまずいません。
従って、日本に連絡して送ってもらうことになりますが、日程的に難しくなることが多いでしょう。
万一に備えて、準備しておくのもいいですね。
このようにパスポートは紛失や盗難に遭うと、その後の処理が極めて困難です。
このため、細心の注意を持って管理することが大事になってくるのです。
まとめ
パスポートは海外での唯一の身分証明書です。
このため、海外旅行では、パスポートの管理が極めて重要になります。
基本的には常時携帯して、必要に応じて提示する義務があります。
但し、紛失や盗難の危険もあるので、現実的にはホテル等に保管することが多いでしょう。
その際には、現地の状況に応じて、最も安全と思われる方法を採用することが大事です。
以下のような方法を参考にして、最適な保管方法を実施しましょう。
1.ホテルのフロントにあるセーフティボックスに預ける
2.ホテルの部屋内のセーフティボックスに預ける
3.ホテルの部屋内のスーツケースに入れて鍵をかける
4.肌身離さず持ち歩く
また、万一に備えてパスポートのコピーを持ち歩くかパスポートとは別に保管するようにしましょう。
最悪、パスポートを紛失したり、盗難に遭ったりした場合には、直ぐに対処するようにします。
1.現地の警察署でパスポートの紛失・盗難の届け出をする
2.日本大使館で紛失届を出す
3.新規パスポートの再発行か渡航書を申請する
このようなことに備えて、必要書類は原本やコピーを持参すると良いでしょう。