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玄米には毒がある?簡単にできる毒の抜き方や美味しい炊き方

投稿日:2018年5月24日 更新日:

最近では健康によいと言われ、玄米食が見直されてきています。

このため、身体のことを考えて玄米食にしようかな、と思っている人も多いことでしょう。
かくいう私もこの1年程は玄米食をメインにしています。

しかし、一方で「玄米には毒がある」という話を聞くことはありませんか。
健康にいいはずの玄米に毒って、本当なのかと思ってしまいますよね。

今回は、玄米の毒について見ていきましょう。

さらに、その毒を簡単に抜く方法や玄米を美味しく炊く方法についてもお話しします。

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玄米には毒がある?

ハッキリ言うと、玄米には毒があるんです
と言うと、ビックリするかもしれませんが、実は当然なことなのです。

玄米は、発芽するための胚芽が残っている状態です。
いわば、玄米は「お米の種」と言えるものですね。

種を蒔けば芽が出るというのは、当たり前とも言えるでしょう。
ただ、いくら芽が出ると言ってもそのままでは芽は出ません。

と言うか、勝手にどんどん芽が出てしまったら、大変なことになってしまいますよね。
倉庫に保管していたのに芽が出てしまった、なんて目もあてられません。(笑)
 
 
植物の種には、通常の状態では芽が出ないような仕組みが備わっています。
これは、発芽抑制因子(アブシジン酸)と呼ばれる植物ホルモンが働いているためです。

一般的には、アブシジン酸(ABA)は乾燥した状態で働くようになります。
このお陰で、種として保存できるようになるわけですね。

種を土に蒔いて、適度な水分と温度を与えると、この働きが弱まり芽が出るという仕組みなんですね。
自然界は実によくできているものと感心してしまいます。
 
 
一方で、このアブシジン酸は食べると人体に有害とされています。

玄米を食べ続けると、胃もたれや下痢、頭痛など体調を崩す場合があります。
これは、毒を知らずに玄米食をしている人に多いと言われています。

アブシジン酸(ABA)は、種が酸化されないように守っている物質です。
これを人が食べると「酵素阻害剤」として働き、人体に悪影響を与えるようになります。

酵素には「消化」「代謝」という大事な働きがあり、人が生きていく上ではなくてはならないものです。

食べ物を消化吸収してエネルギーに変えたり、体内の老廃物や毒素を排出したりします。
新陳代謝と呼ばれるように、古くなった体の組織や細胞を新しく作り変える働きもあります。
その代謝がスムーズに行われなくなると、体調を崩したり、病気になってしまうというものです。

「玄米には毒がある」と言われているのは、このことから来ているんです。
 
 
これは玄米に限った話ではなく、植物の種、例えばスイカやリンゴ、ミカンなどの種でも同じです。
なので、日頃から種を食べるのは避けた方がいいですね。

ただ、トマトやキュウリ、キウイフルーツなどの種は大丈夫です。
そもそも、トマトやキュウリ、キウイフルーツなどの種を取り除いて食べるのは大変ですから。
お酒のつまみとなる「柿の種」も大丈夫ですよ。(笑)

Apple創業者のスティーブ・ジョブズは膵臓がんで亡くなりました。
彼は生のアーモンドを好んで食べていたそうです。

私も一時、種には栄養があるはずだからと、結構食べていたことがありました。
今思えば、怖いことです。。。

 
 
玄米にはアブシジン酸(ABA)の他にも人体に悪影響を及ぼすフィチン酸があります。

正確には、フィチン酸自体は毒ではありません。
ただ、フィチン酸は体内で必要なミネラルを吸着し排出してしまうという働きをします。

ミネラルの中でも亜鉛やマンガン、銅、マグネシウム、鉄、カルシウムなどがフィチン酸にくっつきやすいとされています。

人にとって必要なミネラルが失われてしまうため、結果的に人体に害を及ぼすようになるのです。
 
 

簡単にできる玄米の毒の抜き方

玄米に毒があるのはおわかりいただけましたか。
知らずにただ健康にいいはずだからと単純に玄米食にしていたら、却って健康を害してしまうことにもなりかねません。

このため、玄米食にする場合には、玄米を無毒化する必要があります。
発芽抑制因子のアブシジン酸とフィチン酸を無毒化するのが、玄米食の最も大事なポイントです。

玄米を無毒化するには、主に2つの方法があります。

1.玄米を乾煎りする

乾煎りとは、高温で熱することでアブシジン酸を無毒化するという方法です。
ただし、これはボソボソになってしまい、美味しくないです。
しかも、乾煎りするのが結構面倒で、下手すると焦げてしまいます。
なので、とてもお勧めできません。

2.玄米を発芽させる

もう一つの方法は、玄米を発芽させる方法です。

いわゆる発芽玄米にするものです。

アブシジン酸は発芽を抑制している物質なので、発芽してしまえばその役目は終えるわけです。

フィチン酸も玄米を長時間水に漬けておくことで、ミネラルとの吸着がなくなり本来の役割を果たすようになります。
 
 
発芽させるには多少の時間や手間はかかりますが、玄米を美味しくいただけるのでお勧めです。

しかも、発芽させることによってより栄養がアップするんです。
玄米自体も、白米に比べてビタミンやミネラル、食物繊維が多いです。

さらに、玄米が発芽することで「GABA」と呼ばれるアミノ酸が増加するようになります。
GABAには血圧低下や中性脂肪の抑制、ストレス軽減などの働きがあるとされてます。
 
 
この発芽玄米を作るのは、とても簡単なので是非試して見て下さい。

ただ単に水に浸しておけばいいです。
と言っても、いくつかのポイントがあるので気を付けましょう。

・18~24時間程度は浸しておく
 最初に洗う際に玄米同士を擦り合わせて表面に傷を付けておくと浸水しやすくなります。
 30℃位の水にすると一晩程度で発芽します。

・2~3回程、水を変えて酸素を供給する
 充分に浸水したら、水を切って置いておくだけでもいいです。
 その際には、濡れ布巾等で覆って玄米が乾燥しないようにします。

・胚芽の部分が少し膨む程度で充分、伸び過ぎないようにする
 0.5mm程度芽が出るくらいでいいです。
 伸びすぎると、芽に栄養が取られてしまいます。

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実は簡単!玄米の美味しい炊き方

しっかりと発芽玄米になっていれば、玄米の炊き方も特別なことは必要ありません。
ポイントは2つです。

1.水加減

玄米の1.5~2倍程度の水量で炊きましょう。
炊きあがりの硬さで水量を調整するといいですね。

私は柔らかめが好みなので、2倍の水量で炊いています。
さらに、アワやヒエ、キビ等の雑穀を適度に混ぜて炊くとより美味しくなります。
栄養的にも強化されるのでお勧めです。

2.玄米モードで炊く

たいていの炊飯器には「玄米モード」があります。
これを選んで炊くだけです。
白米に比べると2倍程度の時間はかかりますが、スイッチを入れるだけなので楽です。

土鍋や圧力鍋で炊くのが美味しいという話もありますが、火加減等に気を付けないと難しいでしょうね。
しかも、炊飯器のように完全放置というわけにはいきません。
気が付いたら焦げていた、なんてことにもなりかねません。

また、圧力鍋では、圧力がかかって高温になると「アクリルアミド」という物質が発生してしまいます。
いわゆる『糖化』という現象が起きてきます。
このアクリルアミドは、ガンのリスクを高めるとも言われているので注意したいところです。
 
 
ということで、玄米食って意外と簡単にできるんです。
しかも、とっても美味しいし、健康にもいいですし。
騙されたと思ってやってみて下さいね。

発芽しない玄米って?

玄米食で最も大事なことは、「発芽玄米にする」ことというのはお分かりいただけたことと思います。

大事なので繰り返します。
発芽玄米にすることによって、
・アブシジン酸(ABA)の毒が無毒化される
・フィチン酸とミネラルとの吸着がなくなり本来の役割を果たすようになる
・GABAなどの栄養成分が増加する
 
 
しかしながら、思わぬ落とし穴にハマってしまうことがあるので注意しましょう。
それは、玄米によっては、「発芽しない」ことがあるのです。

発芽しないと、発芽抑制因子のアブシジン酸を無毒化することが難しくなります。
乾煎りするしか方法がなくなりますが、これでは美味しくないのでいけません。
 
 
玄米が死んでしまうのは、製造工程に原因があります。
玄米の製造過程で、機械による高温乾燥によって死んでしまうことが多いのです。
このため、自然乾燥による方法で製造されているところを選ぶのがいいと言われています。

しかしながら、店頭で玄米を見て、機械乾燥なのか自然乾燥なのかを見分けるのは極めて難しいです。
どこにもそんなことは書いてありませんから。
 
 
このため、発芽するかどうかは実際に試してみないとわからないのです。
よさそうな玄米を買ってきて、水に浸けておいて発芽するかどうかを確認しましょう。
残念ながら発芽しなかったら、精米して白米で食べるしかないですね。
 
 
最近では農薬や化学肥料の問題があります。
玄米の胚芽部分に農薬が濃縮されてしまうので、低農薬・低化学肥料で栽培された玄米を選ぶのがいいですね。
できれば、「無農薬の玄米」を選びたいものです。

市販の発芽玄米は?

自分で発芽させるのが面倒な場合には、「市販の発芽玄米」を利用している人もいると思います。

確かに、発芽させることで玄米の栄養アップは期待できます。

しかしながら、市販の発芽玄米は真空にして乾燥した状態で保存されています。
このため、アブシジン酸の酵素阻害が復活してしまう恐れあります。

発芽玄米は、自分でしっかりと発芽させるのがいいです。

まとめ

玄米には、発芽抑制因子であるアブシジン酸やフィチン酸が含まれています。
これはそのまま食べると、人体に悪影響を及ぼす懸念があります。

そのため、玄米食にする場合には、アブシジン酸やフィチン酸を無毒化することが大事になってきます。
無毒化するための最も簡単な方法は、「発芽玄米」にすることです。

発芽玄米にするには、玄米を18~24時間程度、水に浸けておきます。
適度に水を交換し、酸素を供給することが大事です。
30℃程度の水を使えば、一晩程度で発芽させることもできます。

玄米を炊く際には、水量と炊飯器の玄米モードがポイントになります。
水量は玄米の1.5~2倍程度で、好みの硬さになるように調節しましょう。
さらに、アワ、ヒエ、キビ等の雑穀を入れると、より美味しくなります。
あとは、炊飯器の玄米モードで炊くだけです。

玄米によっては、発芽しないものもあります。
実際に、水に浸けて発芽するかどうかを確かめましょう。

また、できるだけ無農薬で栽培された玄米を選ぶことも大事になります。

市販の発芽玄米は、アブシジン酸が復活する恐れがあるので避けたいところです。

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